LANケーブルって種類がたくさんあって、どれを選べばいいのかわからない!
こんな疑問を感じたことはありませんか?
実は、LANケーブルの選び方を間違えてしまうと、インターネットの速度や安定性が大きく変わってしまうんです。
インターネットはWi-Fiで利用しているから、LANケーブルを利用していないんだけど‥。
という人でも、LANケーブルの話は一切関係がない!というわけではありません。
基本的に、通信会社から貸し出されるONU(回線終端装置)とWi-Fiルーターは、LANケーブルで接続していることが多いです。
そのため、ONUとWi-Fiルーターを繋ぐLANケーブルを間違えている場合には、Wi-Fiの速度まで影響を及ぼしてしまうんですよね。
でも安心してください!難しそうに見えるLANケーブルの選び方も、ポイントを抑えれば意外とシンプルだったりするんです。
そこで、光回線の現役営業マンの私がLANケーブルの基本から選び方のコツについて、初心者でもわかりやすくまとめてみました。
理屈がわかってしまえば、LANケーブルの選び方ってすごくシンプルですよ!
- LANケーブルの種類や規格、選び方を知りたい
- LANケーブルを購入する時の注意点を知りたい
本記事を最後まで読んでもらえれば、お使いの光回線にピッタリなLANケーブルを選ぶことができるようになりますよ。
筆者のプロフィール
HIRO
マンションオーナーや管理会社向けに、光回線を提案している業界15年目の営業マンです。全国各地の光回線に携わり、業界の最新情報や裏事情などにも熟知。当メディアでは他サイトでは絶対に手に入らない、光回線のお得な情報や裏ワザなどをご紹介します。
LANケーブルを選ぶ時のポイント
LANケーブルの選び方には、以下3つのポイントがあります。
- カテゴリー(規格)で選ぶ
- LANケーブルの形状で選ぶ
- 本当に必要な長さで選ぶ
それぞれを詳しく解説していきますね。
カテゴリー(規格)で選ぶ
LANケーブルには、カテゴリーという規格が設定されています。
カテゴリー | 最大通信速度 | 伝送速度 | ケーブルの種類 |
---|---|---|---|
カテゴリー5 | 100Mbps | 100MHz | UTP |
カテゴリー5e | 1Gbps | 100MHz | UTP |
カテゴリー6 | 1Gbps | 250MHz | UTP |
カテゴリー6A | 10Gbps | 500MHz | UTP |
カテゴリー7 | 10Gbps | 600MHz | STP |
カテゴリー7A | 10Gbps | 1000MHz | STP |
カテゴリー8 | 40Gbps | 2000MHz | STP |
カテゴリーごとに最大通信速度が異なっているため、お使いの光回線の速度に合わせたLANケーブルを購入する必要があります。
仮に10ギガの光回線を利用している場合、カテゴリー5のLANケーブルを利用すると、通信速度は100メガまで落ちてしまいます。
利用中のLANケーブルのカテゴリーを確認する場合は、本体に印字されているCATに続く番号を確認してみましょう。
また、伝送速度については、高速道路の車線をイメージするとわかりやすいです。
カテゴリー | 最大通信速度 | 伝送速度 |
---|---|---|
カテゴリー5e | 1Gbps | 100MHz |
カテゴリー6 | 1Gbps | 250MHz |
カテゴリー5eは1車線の高速道路に対して、カテゴリー6は2.5車線の高速道路のため、より多くのデータ通信が可能になります。
そのため、LANケーブルを選ぶ時には、お使いの光回線とLANケーブルのカテゴリーを注意しておく必要があります。
LANケーブルの形状で選ぶ
LANケーブルの形状は、以下3つのタイプに分かれています。
形状 | メリット | デメリット |
---|---|---|
スタンダード | ノイズに強い 耐久性が強い | 配線しづらい |
スリム | 配線しやすい | ノイズに弱い 耐久性が弱い |
フラット | 配線しやすい | ノイズに弱い 耐久性が弱い |
スタンダード
スリム
フラット
機能面を重視したいならスタンダードがおすすめで、取り回しや意匠性を重視したいならスリム・フラットのLANケーブルがおすすめです。
本当に必要な長さで選ぶ
LANケーブルを購入する時は、必要な長さをちゃんと計測してから購入してください。
LANケーブルを必要以上の長さで購入すると、以下の画像のように部屋がケーブルでゴチャゴチャして汚らしくなってしまいます。
見た目も汚らしいし、埃やゴミが溜まりやすくなっちゃうんですよね。
仮に10m以上の長さが必要な場合には、より線よりも単線のLANケーブルがおすすめです。
芯線 | メリット | デメリット |
---|---|---|
単線 | 通信品質が高い 耐久性が強い | 曲げにくい 重い |
より線 | 曲げやすい 軽い | 通信品質が低い 耐久性が弱い |
LANケーブルを購入する際は、事前に必要な長さを計測しておき、必要な長さに合わせて選ぶようにしましょう。
LANケーブルは100mを超えると、通信速度が遅くなっていきます。
LANケーブルを選ぶ時の注意点
LANケーブルの選び方をご説明しましたが、だったらカテゴリー8を買っておけばいいんでしょ?と思った人はちょっと待ってください。
確かに電気量販店などでは、カテゴリーの高いLANケーブルがおすすめ!と説明されますが、実際にはそうではありません。
そのため、LANケーブルを購入する時の注意点についても、わかりやすく解説していきます。
カテゴリーが高ければ良いわけではない
LANケーブルのカテゴリーは高ければ高いほど、通信速度や伝送速度は速くなります。
しかしながら、光回線や周辺機器の対応速度を超えてまで、通信速度が速くなるということはありません。
そのため、カテゴリー8のLANケーブルを購入したからと言って、通信速度が速くなるわけではないことを注意しておきましょう。
STPケーブルは家庭向けではない
LANケーブルには大きく分けて、UTPとSTPのケーブルに分かれます。
カテゴリー | ケーブルの種類 |
---|---|
カテゴリー5 | UTP |
カテゴリー5e | UTP |
カテゴリー6 | UTP |
カテゴリー6A | UTP |
カテゴリー7 | STP |
カテゴリー7A | STP |
カテゴリー8 | STP |
UTPケーブル
STPケーブル
STPケーブルはケーブル自体にシールドが施されているため、外部からのノイズに強いと言われています。
パッと見はSTPケーブルの方が良いかと思われがちですが、一般家庭では通信に支障を及ぼすほどのノイズの発生はありません。
さらに、STPケーブルではアース処理を行わななければ、逆にノイズが溜まってしまうため、速度の低下や不良を起こすと言われています。
そのため、ノイズ処理の必要がないUTPケーブルの方が、一般家庭では通信の品質が高くなると言えるでしょう。
LANケーブルのカテゴリーと通信速度の違い
LANケーブルのカテゴリーを上げたら、通信速度は速くなるの?という疑問を抱いた人もいるでしょう。
そこで、LANケーブルのカテゴリーと通信速度の違いを確認していきます。
通信速度の測定結果は、こちらの動画を参考にしました。
通信速度の測定条件
LANケーブルのカテゴリーごとに、通信速度を測定した環境は以下の通りです。
通信環境 | 1Gbps |
---|---|
測定サイト | fast.com |
測定回数 | 3回 |
現在主流の1Gbpsをベースに、各カテゴリーごとの通信速度を速度測定サイト「fast.com」にて検証しています。
リンクをクリックすれば通信速度が簡単に測定できるので、気になる人はご自宅の通信速度を調べてみましょう。
通信速度の測定結果
LANケーブルのカテゴリー別に、通信速度の測定結果は以下になりました。
カテゴリー | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|
カテゴリー5e | 420Mbps | 430Mbps | 410Mbps | 420Mbps |
カテゴリー6 | 460Mbps | 400Mbps | 430Mbps | 430Mbps |
カテゴリー6A | 400Mbps | 370Mbps | 510Mbps | 426Mbps |
カテゴリー7 | 460Mbps | 470Mbps | 460Mbps | 463Mbps |
カテゴリー8 | 510Mbps | 480Mbps | 490Mbps | 493Mbps |
カテゴリーによって多少の速度のバラつきはありますが、1Gbpsに対応したLANケーブルであれば、大きく結果が異なることはありません。
これにより、これから新たにLANケーブルを購入しようとする人は、10Gbpsの光回線にも対応できるカテゴリー6Aがおすすめです。
よくある質問
LANケーブルの選び方について、よくある質問をまとめました。
LANケーブルのカテゴリーは何を選べばいいですか?
これからLANケーブルを購入するなら、カテゴリー6Aがおすすめです。ただし、1Gbpsの光回線なら、カテゴリー5e以上であれば問題ありません。
LANケーブルの色は性能に影響しますか?
LANケーブルの色は、性能には全く関係ありません。部屋の配色などを考慮して、LANケーブルの色を選択するのが良いでしょう。
屋外でLANケーブルを使うにはどうしたら良いですか?
防水・耐候性があるLANケーブルを選ぶと良いでしょう。普通のケーブルは雨や紫外線に弱いので、屋外用ケーブルを使うことで長持ちします。
まとめ
LANケーブルの選び方について、本記事をまとめてきました。
- カテゴリー6Aがおすすめ
- 品質重視ならスタンダード形状
- 配線しやすさならスリム/フラット
カテゴリー8のLANケーブルを利用すれば、最大40Gbpsまで対応することができます。
しかし、光回線の速度がLANケーブルで速くなるわけではないので、これからLANケーブルを購入するならカテゴリー6Aがおすすめです。
LANケーブルの選び方を確認して、快適なネット環境を整えましょう。
コメント