10ギガの光回線を使うなら、無線LANルーターも交換する必要があるの?
こんな疑問にお答えします。
無線LANルーターにはそれぞれWi-Fi規格が設定されているので、利用するルーターによって通信速度が異なります。
そのため、10ギガの光回線を利用する場合には、10ギガに対応した無線LANルーターの利用をおすすめします。
では、10ギガ対応の無線LANルーターを買うなら、何がおすすめなんですか?
そこで本記事では、光回線の現役営業マンが10ギガ対応ルーターの特徴やおすすめの機種をご紹介していきます。
10ギガの光回線を快適に利用したい!という人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
筆者のプロフィール
HIRO
マンションオーナーや管理会社向けに、光回線を提案している業界15年目の営業マンです。全国各地の光回線に携わり、業界の最新情報や裏事情などにも熟知。当メディアでは他サイトでは絶対に手に入らない、光回線のお得な情報や裏ワザなどをご紹介します。
10ギガ対応ルーターとは?まずは対応規格を確認しよう!
無線LANルーターの公式サイトやパッケージを見ても、明確に「10ギガ対応」と書かれているものはありません。
そのため、無線LANルーターのWi-Fi規格やスペックなどから、紐解いていく必要があります。
Wi-Fi6(11ax)に対応している
10ギガ対応ルーターには、Wi-Fi6(11ax)以上の無線LAN規格が求められます。
規格 | 通称 | 最大通信速度 |
---|---|---|
IEEE802.11be | Wi-Fi7 | 36Gbps |
IEEE802.11ax | Wi-Fi6 | 9.6Gbps |
IEEE802.11ac | Wi-Fi5 | 6.9Gbps |
IEEE802.11n | Wi-Fi4 | 600Mbps |
IEEE802.11g | – | 54Mbps |
IEEE802.11b | – | 11Mbps |
IEEE802.11a | – | 54Mbps |
仮にWi-Fi5(11ac)対応の無線LANルーターを利用しても、インターネットに接続できなくなる。ということはありません。
しかしながら、Wi-Fi6(11ax)以上の無線LANルーターでなければ、せっかくの10ギガ回線も速度が絞られてしまうんです。
そのため、10ギガの光回線を無線LANで利用する場合には、Wi-Fi6(11ax)以上の規格に対応しているルーターを購入してください。
WAN/LAN端子が10ギガに対応している
有線接続で10ギガ回線を利用するなら、ルーターのWAN/LAN端子の規格にも注意が必要です。
有線LAN端子 | 最大通信速度 |
---|---|
1000BASE-T | 1Gbps |
2.5GBASE-T | 2.5Gbps |
10GBASE-T | 10Gbps |
仮にWAN/LAN端子が「1000BASE-T」にしか対応していない場合には、有線接続では1ギガまで速度が絞られてしまいます。
これでは無駄に月額料金が高くなっただけで、10ギガの光回線を利用している意味がまったくないんですよね。
そのため、10ギガの光回線を有線接続で利用する場合には、WAN/LAN端子が「10GBASE-T」に対応しているルーターを購入してください。
プロがおすすめ!10ギガ対応ルーターをご紹介
10ギガ対応ルーターの規格やスペックをご説明してきましたが、よくわからない!という人は以下のルーターがおすすめです。
メーカー | NECプラットフォームズ |
---|---|
型番 | AM-AX11000T12 |
無線LAN 最大通信速度 | 6GHz:4804Mbps 5GHz:4804Mbps 2.4GHz:1147Mbps |
有線LAN 最大通信速度 | 10ギガ端子×1口 1ギガ端子×3口 |
外寸 | 90×257×237mm |
重量 | 約1.4kg |
安定性が高いと評判のNEC「Aterm」シリーズの10ギガ対応ルーターで、Amazonの口コミでも上々の評価を獲得しています。
Wi-Fi6E(11ax)に対応
まず「AM-AX11000T12」では、Wi-Fi6E(11ax)の無線LAN規格に対応しています。
Wi-Fi6Eの無線LAN規格では、2.4GHzと5GHzの周波数に加えて、新たに6GHzも利用できるようになりました。
そのため、家族が一斉にインターネットを利用しても通信が分散されるため、10ギガの高速通信を維持することができます。
IPv6(IPoE)接続に対応
「AM-AX11000T12」では、最新の接続方式であるIPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)に対応しています。
従来のIPv4接続(PPPoE)は、車線が少なく料金所が多い高速道路のイメージで、ピークタイムには回線混雑が起こりづらくなります。
しかし、IPv6接続(IPoE/IPv4 over IPv6)であれば回線混雑が発生しづらく、ピークタイムでもインターネットがサクサク利用できます。
WAN/LAN端子が10ギガに対応
「AM-AX11000T12」では、WAN/LAN端子が10ギガに対応しています。
仮に10ギガ回線を利用していても、WAN/LAN端子が1ギガ対応の場合には、上記イラストのように通信速度は1ギガまでとなります。
しかし、WAN/LAN端子が10ギガに対応の「AM-AX11000T12」であれば、10ギガ回線の通信速度をそのまま利用することができます。
最新のセキュリティWPA3に対応
「AM-AX11000T12」は、最新のセキュリティ規格である「WPA3」に対応しています。
無線LAN接続はインターネットがどこでも利用できる利便性があると同時に、外部からの侵入リスクを抱えることとなります。
従来のWPA2ではセキュリティ面での複数の脆弱性が確認されており、Wi-Fiの盗聴や傍受などが行われるリスクが課題とされていました。
しかし、最新のセキュリティ規格「WPA3」が利用できる「AM-AX11000T12」であれば、それらリスクも非常に軽減されています。
10ギガ回線の利用でますますデータ通信量が増えていくので、「AM-AX11000T12」でセキュリティを強固にしておくことをおすすめします。
設定情報を引き継げる
新しい無線LANルーターに買い替えると、それまで接続していた端末情報を改めて入力する必要があります。
しかし、「AM-AX11000T12」ではWPSを利用することで、交換前のルーターから接続機器の情報を引き継ぐ機能が付いています。
これにより、Wi-FiのSSIDやパスワードを再入力する手間が削減でき、すぐにインターネットを利用することができます。
他社ルーターでもWPSボタンが搭載されていれば、情報の引き継ぎは可能です。
※6GHzの情報は引き継ぐことができないため、改めて入力が必要になります。
もっと安価な10ギガ対応ルーターをお探しなら・・
今回ご紹介したNECの「AM-AX11000T12」が高すぎる!という人は、スペックが多少下がりますが、以下のルーターもおすすめです。
メーカー | バッファロー |
---|---|
型番 | WXR-5700AX7P/N |
無線LAN 最大通信速度 | 5GHz:4803Mbps 2.4GHz:860Mbps |
有線LAN 最大通信速度 | 10ギガ端子×1口 1ギガ端子×4口 |
外寸 | 230×163×60mm (アンテナ除く) |
重量 | 約830g (アンテナ除く) |
バッファロー「WXR-5700AX7P/N」では、NECの「AM-AX11000T12」より価格が半額程度にも関わらず、10ギガ回線にも対応できます。
- 無線LAN規格がWi-Fi6(11ax)に対応
- IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)が利用可能
- LAN端子が10ギガに対応している
価格が下がる分、Wi-Fi6E(6GHz)の利用はできなくなりますが、単身者などの接続台数が少ない場合には、まったく問題はありません。
もちろん、セキュリティ規格も「WPS3」に対応しているため、無線LAN接続時でも安心してインターネットが利用できますよ。
10ギガ対応ルーター利用時の注意点とは?
10ギガ回線のスペックを最大限に活用するには、10ギガ対応のルーターに交換しただけでは意味がありません。
接続するLANケーブルや利用端末、Wi-Fiの周波数にも注意する必要があります。
接続LANケーブルはCat6A以上
10ギガ対応ルーターを利用する際は、ONU(回線終端装置)と接続するLANケーブルは、カテゴリー6A以上の規格を利用してください。
現在主流のカテゴリー5eのLANケーブルでも接続できますが、最大1Gbpsまでに通信速度が絞られてしまいます。
端末側も10ギガ対応に交換する
10ギガ対応ルーターを利用する際は、端末側も10ギガ対応に買い替えてください。
接続方法 | 10ギガ対応規格 |
---|---|
無線LAN接続 | 11ax(Wi-Fi6)以上 |
有線LAN接続 | 10GBASE-T (有線LAN端子) |
特に、市販されているパソコンのほとんどは、有線LAN端子が1ギガ対応になっています。
そのため、有線LAN接続をする場合には、別売の有線LAN端子を購入する必要があります。
6GHzもしくは5GHzに接続する
10ギガ対応ルーターで無線LAN接続する際は、6GHz/5GHzのWi-Fiに接続してください。
周波数 | SSID |
---|---|
2.4GHz | aterm-xxxxxx-2p |
5GHz | aterm-xxxxxx-5s |
6GHz | aterm-xxxxxx-6s |
2.4GHzは主に、家電やIoT機器などの小容量通信にあわせた周波数なので、6GHz/5GHzと比べて通信速度が遅くなってしまいます。
バンドステアリング(自動設定)が付いているルーターの場合は、SSIDが統一されている場合があります。
Wi-FiのSSIDの違いについては、こちらの記事をご覧ください。
よくある質問:10ギガ対応のルーターについて
10ギガ対応ルーターについて、よくある質問をまとめました。
これ以外に疑問があれば、コメント欄にて教えてくださいね。
10ギガ対応ルーターの見分け方は?
Wi-Fi規格が「11ax(Wi-Fi6)」以上であること、LAN端子が「10GBASE-T」であることが10ギガ対応ルーターの見分け方になります。
1ギガ対応のルーターは利用できない?
10ギガの光回線でも、1ギガ対応ルーターを利用することはできます。しかし、せっかくの10ギガ回線も、最大通信速度は1ギガまでしか利用できません。
10ギガ対応ルーターはレンタルできませんか?
各種光回線のオプションで、10ギガ対応ルーターはレンタルできます。しかし、毎月550円の追加料金が発生します。※NURO光のみ、無料で10ギガ対応のルーターが利用できます。
まとめ
10ギガ対応の無線LANルーターの規格やおすすめの機種、注意点についてご紹介してきました。
- Wi-Fi6(11ax)に対応
- IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)接続
- LAN端子が10GBASE-Tに対応
10ギガ回線のスペックを最大限に発揮させるには、すべての機器・ケーブルを10ギガ対応に切り替える必要があります。
どこか1ヶ所でも1ギガ対応の機器・ケーブルが含まれていると、その箇所がボトルネックとなり10ギガ回線のスペックが発揮できません。
そのため、10ギガ回線を利用する場合には、10ギガ対応の無線LANルーターに交換することをおすすめします。
おすすめの10ギガ対応ルーター
メーカー | NECプラットフォームズ |
---|---|
型番 | AM-AX11000T12 |
無線LAN 最大通信速度 | 6GHz:4804Mbps 5GHz:4804Mbps 2.4GHz:1147Mbps |
有線LAN 最大通信速度 | 10ギガ端子×1口 1ギガ端子×3口 |
外寸 | 90×257×237mm |
重量 | 約1.4kg |
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