光回線は住んでいる建物の違いによって、料金プランにも違いがあります。
マンションタイプは戸建てタイプより、少し安くなっているイメージがあります。
しかし同じ光回線の契約なのに、なぜ料金に違いがでてくるのでしょう?
そこで「光回線の戸建てタイプとマンションタイプの料金とシステムの違い」について、通信会社に勤める筆者が詳しく解説していきます。
光回線の戸建てタイプとマンションタイプの料金の違い
戸建てタイプの料金とマンションタイプの料金を、それぞれ見比べていきます。
光回線の戸建てタイプの料金
人気の光回線5つの戸建てタイプの料金です。
光回線 | 月額料金 | 工事費 |
---|---|---|
ドコモ光 | 5,720円 | 19,800円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 | 26,400円 |
楽天ひかり | 5,280円 | 19,800円 |
auひかり | 5,720円 | 41,250円 |
NURO光 | 5,200円 | 44,000円 |
戸建てタイプの月額料金は、5,000円台が基本ですね。
光回線のマンションタイプの料金
次にマンションタイプの料金です。
光回線 | 月額料金 | 工事費 |
---|---|---|
ドコモ光 | 4,400円 | 16,500円 |
ソフトバンク光 | 4,180円 | 26,400円 |
楽天ひかり | 4,180円 | 16,500円 |
auひかり | 4,565円 | 33,000円 |
NURO光 | 2,090円~ 2,750円 | 44,000円 |
NURO光だけ激安だけど、ほかは4,000円台ですね。
NURO光はマンション内の契約数に応じて、料金が変動します。
光回線は戸建てタイプとマンションタイプで料金に違いがある理由
光回線の戸建てタイプとマンションタイプの違いについて、詳しく解説していきます。
戸建てタイプは光回線を専有できる
戸建てタイプは、自宅の光コンセントに直接光回線が引き込まれます。
光コンセント
自分の家だけで光回線を専有できるため、通信が混雑しづらく速度も安定します。
料金が高いなりの理由はあるわけですね。
マンションタイプは光回線が共有される
マンションタイプは、建物の共有部にある収納盤(MDF)に、いったん光回線が引き込まれます。
収納盤(MDF)
収納盤に引き込んだ光回線を光スプリッター(分配器)で分岐し、各部屋へ配線されていきます。
マンション内のユーザー数が増えたり、ヘビーユーザーがいると、建物内で通信の渋滞が発生し、速度が遅くなってしまうデメリットがあります。
高速道路の料金所で、車が詰まっているイメージですね。
光回線の戸建てタイプとマンションタイプの速度の違い
光回線の戸建てタイプとマンションタイプの通信速度の違いについて、詳しく解説していきます。
光回線ごとの速度比較は、光回線の通信速度ランキングに詳しくまとめました。
光回線の戸建てタイプの速度
戸建てタイプの速度実測データです。
光回線 | 下り | 上り |
---|---|---|
ドコモ光 | 280.26 | 269.77 |
ソフトバンク光 | 320.14 | 241.9 |
楽天ひかり | 261.48 | 258.71 |
auひかり | 665.59 | 610.19 |
NURO光 | 512.06 | 466.31 |
東京の戸建て+IPv6接続の速度実測値です。
光回線のマンションタイプの速度
マンションタイプの速度実測データです。
光回線 | 下り | 上り |
---|---|---|
ドコモ光 | 227.87 | 212.31 |
ソフトバンク光 | 286.04 | 230.74 |
楽天ひかり | 258.49 | 231.09 |
auひかり | 283.21 | 197.24 |
NURO光 | 576.69 | 507.54 |
東京のマンション+IPv6接続の速度実測値です。
マンションでも戸建てタイプで光回線を契約する場合がある
マンションに住んでいても、戸建てタイプで契約せざるを得ない場合があります。
マンションなのに戸建てタイプを使わなきゃいけない場合とは、どんなときなのでしょう?
マンションの部屋数が少ない場合
建物の総戸数が少ない場合は、マンションタイプの設備が導入されていないことがあります。
総戸数が少ないと契約件数の見込みが少ないので、採算が合わないんですよね。
申し込みのときのエリア検索で住んでいるマンションがでてこない場合には、戸建てタイプでの契約となります。
希望する光回線のマンションタイプが導入されていない場合
光回線には、フレッツ回線を利用したものと通信会社専用の独自回線を利用したものがあります。
光回線の種類によってマンションタイプの設備が違うので、例えばフレッツマンションタイプが導入されていれば、独自回線のマンションタイプは利用することができません。
- ドコモ光
- ソフトバンク光
- 楽天ひかり
- auひかり
- NURO光
- コミュファ光
- eo光
独自回線はそれぞれの会社ごとに光回線の設備が違うため、auひかりとNURO光でもマンションタイプは別々になります。
僕もNURO光を戸建てタイプで契約しています。
マンションで戸建てタイプの光回線を申し込むときの注意点
マンションで戸建てタイプの光回線を申し込むときには、3つの注意点があります。
大家・管理会社の許可を取る
戸建てタイプの光回線を使う場合には、事前に大家・管理会社に許可を取りましょう。
マンションに新規の設備を導入することになるので、許可を取らずに光回線の工事を進めてしまうと、退去時のトラブルにもつながります。
僕も事前に、管理会社に許可を取っておきました。
開通までに時間がかかる
戸建てタイプで光回線を申し込むとマンションタイプと比べて、開通までに時間がかかります。
すでに共有部の機器収納盤まで光回線が工事してあるマンションタイプでは、共有部から部屋までの配線だけで工事は完了します。
が、マンションで戸建てタイプを使う場合には、電柱から新たに光回線を持ってくる必要があるため、余分に時間がかかってしまいます。
- マンションタイプ:2週間~1ヶ月
- 戸建てタイプ:1~2ヶ月
利用料金が高くなる
戸建てタイプはマンションタイプと比べて、月額料金が1,000円程度高くなります。
基本的には、導入されているマンションタイプを利用するのがおすすめです。
しかしマンションタイプでは速度が遅い、通信が安定しないという場合もあるのは事実です。
特にVDSL方式のマンションタイプでは、最大通信速度が100Mbpsとなるため、通信速度にストレスを感じるようであれば、戸建てタイプの利用もありかもしれません。
まとめ
戸建てタイプとマンションタイプでは、光回線の構造上に違いがあります。
そのため、光回線の月額料金や工事費、通信速度にも違いがでてきます。
- 光ファイバーを専有できる
- 速度が安定している
- 利用料金は5,000~6,000円
- 光ファイバーを共有する
- 混雑しやすい
- 利用料金は4,000~5,000円
マンションにお住まいであれば料金面や工事期間の面で、導入済みのマンションタイプを使う方がおすすめです。
が、通信速度を重視したかったり、希望するマンションタイプが導入されていなかった場合には、マンションでも戸建てタイプを使うこともありだと思います。
僕も契約が残っていたので、引越し先でもNURO光を戸建てタイプで使っています。
光回線の種類については、関連記事で詳しく解説しています。
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