一人暮らしでは、光回線がいらないと感じる人も多いかもしれません。特に、5Gの登場で「これで十分」と考えるケースも増えています。
しかし、テレワークやオンラインゲームなど、大容量のデータ通信や安定性が求められる場面では、5Gよりも光回線の方が優れています。
本記事では、一人暮らしにおける光回線の必要性や、5Gと光回線の特徴を光回線の現役営業マンである筆者が徹底解説します。
5Gと光回線で迷っている人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
筆者のプロフィール
HIRO
マンションオーナーや管理会社向けに、光回線を提案している業界15年目の営業マンです。全国各地の光回線に携わり、業界の最新情報や裏事情などにも熟知。当メディアでは他サイトでは絶対に手に入らない、光回線のお得な情報や裏ワザなどをご紹介します。
一人暮らしだと光回線がいらないと思われる3つの理由
「一人暮らしだったら、光回線はいらないんじゃない?」そんな声が最近増えています。
その背景として、光回線特有の制約やライフスタイルにそぐわない面が多々あるからです。
そこで、ここでは「光回線がいらない」と思われる3つの理由を詳しく解説していきます。
自宅でしか利用できない
光回線は固定回線であるため、利用できる場所が自宅に限られるという特徴があります。
外出機会の多い一人暮らしの人にとって、自宅でしか利用できない点はデメリットに映ります。
たとえば、通勤や通学中に動画を観たり、外出先で仕事や勉強をする場合には、当然のことながら光回線では通信ができません。
対して、持ち運びが自由なモバイルWi-Fiなどでは、場所を問わずインターネットを利用でき、光回線と比べて柔軟性に優れています。
利用するには工事が必要
光回線を利用するには、開通工事が必要です。この工事の手間やコストが、光回線を敬遠する理由の1つになっているのでしょう。
具体的には、以下デメリットがあります。
- スケジュール調整が面倒
工事日程を調整する必要があり、平日を指定されてしまうと、仕事や学校との兼ね合いで時間を取るのが難しくなります。また、工事当日には自宅で立ち合いが必要となるため、負担を感じる人も少なくありません。 - 工事費用の発生
開通工事には、2万円~4万円の初期費用がかかります。一部の光回線ではキャンペーンにより無料になることもありますが、それでも申請や条件を満たす必要があり、心理的なハードルとなります。
これに対し、5G対応のホームルーターやモバイルWi-Fiでは工事不要で、申し込み後すぐに利用できるため、利便性の高さが目立ちます。
解約すると違約金が発生する
光回線の契約は、2~3年の縛りがあるプランが一般的です。契約期間内に解約すると、1万円以上の違約金が発生する場合があります。この制約が、一人暮らしの人にとって大きなデメリットとなる理由です。
さらに一人暮らしの場合、転勤や転居などで引っ越しの機会が多いケースもあります。その際、以下の負担が生じる可能性があります。
- 引っ越し先で再工事が必要
引っ越し先でも光回線を利用する場合、新しい住所で再び開通工事を行う必要があります。そのための費用や時間が発生します。 - 解約違約金の発生
転居先で光回線が必要ない場合や契約中の光回線が対応していなかった場合、解約せざるを得ないため余計な出費が発生します。
短期間での居住や引っ越しが前提の場合、5G対応のホームルーターやモバイルWi-Fiは、リスクの少ない選択肢として注目されています。
5Gだけでは満足できない3つの理由
5Gの登場によって、モバイル回線は格段に高速化し、利便性も大きく向上しました。
しかし、5G特有の制約があるため、現時点では光回線に置き換わる回線には至っていません。
ここでは、5Gだけでは十分とは言えない理由を3つに分けて詳しく解説していきます。
対応エリアが限定されている
5G通信は、都市部を中心に対応エリアが広がりつつありますが、まだ全国的に十分普及しているとは言えません。
特に、地方や郊外では依然として4Gが主流であり、5G対応エリア内であっても環境によっては性能を十分に発揮できない場合があります。
また、建物の中や地下などの電波が届きにくい場所では、「電波が入らない」「速度が遅くなった」といった不便を感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
このように、5Gはまだ利用可能なエリアが限定されているため、全国どこでも安定して使える光回線の方が安心して利用できると言えます。
利用量の制限がある
5G回線では無制限のプランに加入していても、直近3日間の利用量が多すぎると速度が制限されてしまう場合があります。
当日を含む直近3日間のデータ利用量が特に多いお客さまは、それ以外のお客さまと比べて通信が遅くなることがあります。
引用元:ドコモhome5G 公式サイト
また、auとソフトバンクでは、スマートフォンの無制限プランに加入していても、テザリングの利用には制限が設けられています。
キャリア | 容量 |
---|---|
au | 30GB |
ソフトバンク | 30GB |
そのため、オンライン会議や動画視聴、ゲームのダウンロードを頻繁に行うと、突然インターネットが利用できなくなる可能性があります。
このように、5Gでは実質的な容量制限が存在するため、大量のデータ通信を安心して使いたい場合には、光回線の方が適していると言えます。
光回線の方が速度が速い
5Gの通信速度は理論上最大20Gbpsと言われていますが、これは高周波数帯である「ミリ波」を使用した場合に限られます。
現在普及している5Gは「Sub6」と呼ばれる周波数帯を利用しており、ミリ波と比べると通信速度は劣ります。
実際、ドコモのサービスエリアマップで東京近郊を見ると、28GHz帯のミリ波(紫色)のエリアはわずかで、ほとんどがSub6(ピンク・オレンジ)に分類されています。
このことからも、理論上の最大速度が実環境で得られるわけではないことがわかります。
また、実際の速度データを見てみると、光回線の方が圧倒的に速い結果が出ています。
回線 | 下り | 上り |
---|---|---|
光回線 | 495.1Mbps | 421.2Mbps |
ホームルーター | 183.8Mbps | 21.9Mbps |
モバイルWi-Fi | 103.8Mbps | 19.5Mbps |
モバイル回線は、上り(アップロード)の速度が極端に遅いんですよね。
そのため、オンライン会議やオンラインゲームのように、双方向のデータ通信が求められる場面では光回線が圧倒的に有利と言えます。
5Gと光回線はどっちがおすすめ?
自宅のインターネット回線を選ぶ際、5Gと光回線のどちらが適しているかは、利用目的やライフスタイルによって異なります。
それぞれの特徴を踏まえ、どのような人に向いているのかを解説します。
5Gがおすすめの人
5Gがおすすめの人は、以下の通りです。
- 外出先でも利用したい人
- すぐにネット回線を利用したい人
- 引っ越しの頻度が多い人
5Gは、外出先でもスマホやタブレットを快適に使いたい人に向いています。
また、専用端末が届けばすぐに利用できるため、インターネットをすぐに使いたい人にとって大きなメリットと言えるでしょう。
さらに、引っ越しが多い転勤族であっても、手軽にインターネット環境を整えられるという柔軟性があります。
- ドコモhome5G
- WiMAXホームルーター
- ソフトバンクエアー
ホームルーターの料金プランや通信速度については、以下の記事で詳しく比較しています。
光回線がおすすめの人
光回線がおすすめの人は、以下の通りです。
- テレワークの機会がある人
- ネット動画をよく観る人
- オンラインゲームをプレイする人
光回線は通信速度が安定しており、大容量のデータ通信が必要な場面でも快適です。
テレワークでのオンライン会議や4K/8K動画の視聴など、ストレスなく利用できます。
特に、リアルタイム性が求められるFPSなどのオンラインゲームでは、高速かつ低遅延の光回線が最適だと言えるでしょう。
- NURO光
- enひかり
- 電力系光回線
光回線の通信速度については、以下の記事で詳しく比較をしています。
よくある質問
5Gと光回線のどちらを選ぶべきか悩む方が多いため、よくある疑問をまとめました。
それぞれの特長や選び方を把握するための参考にしてください。
5Gと光回線はどっちが通信速度が速いですか?
理論上の速度は5Gが最大20Gbps、光回線が最大10Gbpsです。ただし、現在主流の5GはSub6と呼ばれる周波数帯を使用しており、環境によって速度が変動しやすい傾向があります。そのため、安定した通信速度を求めるなら光回線が優れています。
一人暮らしなら5Gで十分?光回線は不要ですか?
ネットサーフィンや標準画質の動画視聴が中心なら5Gで十分です。ただし、テレワークや4K/8Kの高画質での動画視聴、オンラインゲームなど大容量で安定した通信が必要な場合は光回線がおすすめです。
月額料金はどちらが安いですか?
光回線の月額料金は、戸建てタイプの場合5,000円、マンションタイプの場合4,000円が相場です。一方、5Gの月額料金は5,000円程度になるため、マンションタイプが利用できるなら光回線の方がコストが抑えられます。
スマホのテザリングで光回線の代用はできますか?
短時間の利用やネットサーフィン程度であれば、テザリングでも十分対応できます。ただし、長時間の利用や大容量データ通信を行うと、通信制限がかかる可能性があります。さらに、利用のたびにスマホの設定が必要になる点もデメリットと言えます。
家族で使う場合、5Gと光回線のどっちが良いですか?
家族全員が動画視聴やオンラインゲームなどで同時に利用する場合は、光回線がおすすめです。光回線はデータ容量に制限がなく、複数人での利用でも速度が安定しています。一方、5Gは同時接続に弱く、利用者が多いと速度が低下しやすい傾向があります。
まとめ
一人暮らしでは、利用目的やライフスタイルによって、光回線がいらないと感じることもあるでしょう。
しかし、5Gには対応エリアや利用制限の課題があるため、安定性や大容量のデータ通信が必要な場面では、光回線が圧倒的に優れています。
5Gの特徴
- 外出先でも利用できる
- 工事不要ですぐに利用できる
- 転勤族でも安心して利用できる
光回線の特徴
- 通信速度が安定している
- 大容量の通信にも対応できる
- 家族みんなで利用できる
あまりインターネットを利用しない人であれば、5Gのモバイル回線でも十分でしょう。
しかしながら、テレワークや動画視聴、オンラインゲームを快適に利用したい場合には、光回線の利用がおすすめです。
あなたのライフスタイルにピッタリな回線を選びましょう!
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