ソフトバンク光の回線速度は「実際どれくらい出るのか?」──この記事では、その疑問に答えるために最新の実測データと利用者の口コミをもとに、通信会社で長年働く営業課長の視点で“本当のところ”を解説します。
ソフトバンク光は速いと言われる一方で、「夜になると遅い」「マンションだと速度が出ない」といった声も多く、環境によって速度差が大きいサービスです。
特に光BBユニットが必須となるIPv6接続や、マンションのVDSL方式など、仕組みを知らないと損をするポイントがいくつもあります。
この記事では、全国の平均速度データ、速い・遅いと感じる理由、改善策、他社との比較までわかりやすく整理しました。
- ソフトバンク光の回線速度が“実際にどれくらい出るか”知りたい
- 自分の回線が遅い原因が「環境」なのか「サービス仕様」なのか判断したい
- 快適に使うための改善策や、他社との速度差が気になっている
ソフトバンク光の回線速度を最新の実測データで確認しよう
ソフトバンク光の回線速度が「実際どれくらい出ているのか」を知るために、まずは全国の平均実測値を確認しておきましょう。
以下は、通信速度の実測情報サイト「みんなのネット回線速度」に投稿されたデータをもとにした最新の平均値です。
- 下り速度の平均:480Mbps
※Web閲覧・動画視聴・SNSなど、普段の体感速度に直結 - 上り速度の平均:298Mbps
※動画投稿やオンライン会議など、アップロードの快適さに影響 - Ping値の平均:18ms
※反応速度の指標。オンラインゲームやビデオ会議の安定性に直結
これらはあくまで全国平均の値であり、建物の配線方式(光配線/VDSL)、IPv4/IPv6、Wi-Fiルーターの性能といった環境によって、実際の速度は大きく変化します。
次の項目では、このデータから読み取れる“ソフトバンク光は速いのか、遅いのか”をわかりやすく解説します。
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実測データからわかる結論|ソフトバンク光の速度は速い?遅い?
ソフトバンク光は全国平均で見ると十分速い回線ですが、実際の体感速度は“利用環境”によって大きく変わります。
以下では、データから読み取れる傾向を環境別に整理します。
配線方式によって速度が大きく変わる
ソフトバンク光の体感速度は、どの配線方式で提供されているか によって大きく左右されます。光回線は、建物内の設備に応じて複数の配線方式が存在し、それぞれ速度特性が異なります。
- 光配線方式(最も高速)
光ファイバーをそのまま各部屋まで引き込む方式です。信号の劣化がほとんどないため、最大速度に近い実測値が出やすく、最も高速で安定性が高い 配線方式です。 - LAN配線方式(高速)
建物内までは光ファイバーを利用し、各部屋まではLANケーブルで接続する方式です。LANケーブルは高速伝送に向いているため、光配線方式に近い速度が出るケースも多く、十分に高速 といえます。 - VDSL方式(速度が出にくい方式)
建物内までは光ファイバーを使いますが、各部屋までは電話線(メタル線)で接続する方式です。メタル線は高速通信に向かないため、最大100Mbps前後が上限となり、速度が伸びにくい 特性があります。
ソフトバンク光の速度を大きく分けるのは、どの配線方式が採用されているかです。
IPv6接続かIPv4接続かで体感速度が大きく変わる
ソフトバンク光の特徴として、光BBユニットをレンタルしないとIPv6接続が使えないという点があります。
表面上は同じ「ソフトバンク光」でも、
- 光BBユニットあり(IPv6接続)
- 光BBユニットなし(IPv4接続)
で、体感速度がまったく違います。
IPv4のままPPPoE接続で利用している場合、回線の混雑が起きやすい夜間に速度が大きく落ち、「YouTubeが止まる」「リモート会議がカクつく」といった不満につながりがちです。
一方、光BBユニットを使ったIPv6(高速ハイブリッド)接続なら、混雑しにくい経路を利用できるため、同じ建物・同じ時間帯でも速度が安定しやすいというメリットがあります。
IPv4とIPv6の違いや仕組みを詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

ソフトバンク光の回線速度を改善する方法
ソフトバンク光は配線方式や接続方式によって回線速度が大きく変わりますが、適切な設定と機器の見直しで多くのケースは改善できます。
ここでは、効果が高く、かつ今すぐできる対策から順に紹介します。
光BBユニットを利用してIPv6接続に切り替える
ソフトバンク光は、光BBユニットを導入しないとIPv6(高速ハイブリッド)接続が使えない独自仕様です。
IPv4のままでは夜間の混雑によって速度低下が起きやすく、改善効果が限定的になります。
- 光BBユニットあり → IPv6接続で混雑に強い
- 光BBユニットなし → IPv4接続で混雑に弱い
ソフトバンク光を快適に利用したい方は、必ず光BBユニットのレンタルをしてください。
Wi-Fiを5GHz帯に変更する(2.4GHzは遅くなりやすい)
自宅のWi-Fiが2.4GHzに接続されている場合、電子レンジやBluetoothなどの影響で速度が低下しやすく、特にマンションでは周囲の電波干渉で遅くなりがちです。
| 周波数 | 特徴 |
|---|---|
| 5GHz | 通信速度が速い 家電の影響を受けづらい 電波が遠くまで届かない 壁や家具の影響を受けやすい |
| 2.4GHz | 電波が遠くまで届く 壁や家具の影響を受けづらい 通信速度が遅い 家電の影響を受けやすい |
SSIDを選び直すだけで速度が改善できるため、効果と即効性が高い方法です。
Wi-Fiの5GHzと2.4GHzの違いを詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

配線方式がVDSLなら回線の乗り換えを検討する
VDSL方式は部屋まで電話線を使うため、最大100Mbps前後が上限です。
IPv6に切り替えても、ルーターを新しくしても、この上限は変わりません。
根本的に速度を改善したい場合は、次のいずれかが必要です。
- NURO光・auひかり・電力系光回線などの独自回線に乗り換える
- マンションタイプではなく、戸建てタイプで引き込む(許可があれば可能)
ドコモ光やビッグローブ光などの光コラボに乗り換えるだけでは、配線方式がVDSLのままなので改善しません。
独自の光回線「NURO光」の回線速度が知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

ソフトバンク光と他社回線の速度を比較
ソフトバンク光の速度を客観的に見るために、主要回線の平均速度と比べてみます。
まずは、よく使われている光回線の実測値を一覧で確認しましょう。
主要回線の平均速度一覧
以下は、主要な光回線の平均速度(実測値)を比較した一覧です。
| 回線名 | 下り平均速度 | 上り平均速度 | Ping値 |
|---|---|---|---|
| NURO 光 | 676Mbps | 639Mbps | 6ms |
| au ひかり | 584Mbps | 586Mbps | 18.9ms |
| ドコモ光 | 514Mbps | 326Mbps | 23ms |
| ソフトバンク光 | 480Mbps | 298Mbps | 18ms |
NURO光とauひかりは独自回線のため、平均速度が高めの傾向があります。
ソフトバンク光は、光コラボの中では 平均より少し上の速度帯 に位置しています。
比較からわかるソフトバンク光の位置づけ
主要回線の平均速度を比べると、ソフトバンク光は光コラボ回線の中では平均よりやや速い位置にあります。
- NURO光・auひかりは速度が別格(独自回線のため高速)
- ソフトバンク光は光コラボの中では上位クラス
- ドコモ光より下りはやや遅いが、大きな差ではない
ただし、VDSL方式の建物ではどの光コラボを選んでも速度は大きく変わらず、高速化が必要なら独自回線への乗り換えが有効になります。
速い回線TOP10をまとめた「光回線の速度ランキング」を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

ソフトバンク光の速度に関する口コミ・評判
ソフトバンク光の速度に関する口コミを、良い内容・悪い内容の両方からまとめました。
実際の利用者が感じている傾向を確認しながら、速度が出るケース・出ないケースを整理します。
良い口コミ|IPv6と5GHzで安定して速い
- 「光BBユニットのIPv6にしたら夜でも安定した」
- 「下り400〜600Mbps出てる。動画も在宅ワークも問題なし」
- 「5GHzに切り替えたら一気に改善した」
- 「光コラボとしては十分速いと思う」
良い口コミの特徴
→ IPv6(光BBユニット)+光配線方式の環境では、平均値に近い高速通信が出ているケースが多い。
悪い口コミ|VDSL・IPv4の場合は速度が落ちやすい
- 「マンションがVDSLで100Mbpsしか出ない」
- 「夜になると10Mbps〜20Mbpsまで落ちる」
- 「光BBユニット無しでIPv4のまま使ってたら遅かった」
- 「Wi-Fiが2.4GHzで不安定」
悪い口コミの特徴
→ 遅いと言われている人の多くは、VDSL方式・IPv4接続・2.4GHzのいずれかに該当する。
ソフトバンク光の速度に関するよくある質問
ソフトバンク光の速度について、特に問い合わせが多い内容をまとめました。
短時間でポイントを確認したい方は、このFAQをチェックしてください。
快適に利用したいなら、ソフトバンク光はやめた方がいいですか?
結論からいうと、IPv6(光BBユニット)+光配線方式 なら快適に使えます。遅い口コミの多くは「VDSL方式」や「IPv4のまま使っているケース」と言えるでしょう。もし住んでいる建物がVDSL方式だったら、NURO光やauひかりなどの独自回線も検討する価値があります。
IPv6接続をするには、光BBユニットのレンタルが必須ですか?
はい。ソフトバンク光は 光BBユニットを利用しないとIPv6が使えない独自仕様 です。
光BBユニットを使うことで、
- IPv6(高速ハイブリッド)
- 夜間でも混雑しにくい経路
- 安定した通信
が利用できるようになります。
ソフトバンク光を契約するなら、1ギガと10ギガはどっちがオススメですか?
一般家庭なら 1ギガで十分 です。
10ギガは、
- 対応エリアがまだ限定的
- 対応機器が必要
- 実測の差を体感しづらい場合がある
といった理由から、用途が明確な人(大量データ転送・高性能PC複数台など)向けです。
ソフトバンク光の通信速度が遅いと言われる原因はなんですか?
主な原因は次の3つです。
- VDSL方式(建物設備)の上限
- IPv4接続(光BBユニットなし)で混雑しやすい
- Wi-Fiが2.4GHzにつながっている
このいずれかに該当するケースが大半です。
VDSL方式の建物でも、最大1Gbpsを利用する方法はありませんか?
結論として、VDSL方式のままでは1Gbpsは使えません。設備の仕組み上、100Mbps前後が上限になります。
改善したい場合は、
- NURO光やauひかりなどの独自回線へ乗り換える
- 管理会社の許可があれば「戸建てタイプ」で引き込む
といった方法が必要です。
まとめ|ソフトバンク光の速度は“環境で変わる”が対策はできる
ソフトバンク光は、平均速度だけ見れば十分高速な回線です。
ただし、実際の体感速度は 配線方式・IPv6の設定・Wi-Fiのつなぎ方 といった環境によって大きく変わります。
基本的には、
- 光BBユニットでIPv6接続にする
- Wi-Fiは5GHzに接続する
- VDSLの場合は回線そのものを見直す
この3つを意識すれば、多くのケースで速度は改善できます。
ソフトバンク光が遅いと感じている方は、まずは本記事の改善策から試してみてください。
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