「インターネット無料」の賃貸物件を見つけたものの、ネット上では「やめとけ」という声も多く、契約してもいいのか不安になりませんか?
実際、こうした物件には「回線が混雑して速度が出ない」「設備が古いままで更新されない」といったデメリットがあるのも事実です。
とはいえ、すべてのインターネット無料物件がNGというわけではありません。
本記事では、通信業界で長年営業に携わってきた筆者が、インターネット無料の賃貸物件を選ぶときの確認ポイントを解説します。
「インターネット無料」の物件選びで後悔したくないという方は、ぜひ参考にしてください。
インターネット無料の賃貸物件が「やめとけ」と言われる理由
「インターネット無料」と聞くと、お得な設備のように感じますが、実際には利用者からの不満も少なくありません。
ここでは、ネット上で「やめとけ」と言われる主な理由を3つ紹介します。
利用者が多い時間帯に回線が混雑し、速度が出にくい
インターネット無料の賃貸物件では、建物全体で1つの回線を共有する方式が採用されていることが一般的です。
そのため、夜間や休日など多くの住人が同時にインターネットを利用する時間帯には、回線が混雑し速度が大きく低下することがあります。
特に、動画視聴やオンラインゲーム、ビデオ通話など、安定した速度を必要とする用途では、この影響を受けやすくなります。
「無料だから仕方ない」と感じる方もいるかもしれませんが、毎日の通信ストレスは想像以上に大きいものです。
設備が古いまま放置され、更新されにくい
インターネット無料の賃貸物件では、建物の建築当初やサービス導入時の設備が、そのまま使われ続けているケースが多く見られます。
通信業界では機器や回線方式の進化が早いため、数年前の設備でも現在の基準では「古い」と感じられることが珍しくありません。
設備の更新には、管理会社やオーナーの費用負担が発生します。しかし、入居者から直接利用料を徴収しているわけではないため、更新の優先度が低くなりがちです。
結果として、性能の見劣りする設備が長期間使われ続けることになります。
回線業者を選べず、不満があっても自分で解決できない
通常、インターネットを契約する場合、利用者自身が回線業者やプランを選ぶことができます。
しかし、インターネット無料の賃貸物件では、管理会社やオーナーが回線業者と契約しているため、利用者は業者を選ぶことができません。
また、速度や接続トラブルに不満があっても、交渉相手は回線業者ではなく、管理会社やオーナーになります。
個人の要望だけで業者が変更される可能性は低く、「不満があっても自分では解決できない」という状況に陥りやすいのが実情です。
インターネット無料の賃貸物件を契約する前に確認すべきこと
「やめとけ」と言われる理由がわかったところで、実際に内見や契約の前に何を確認すればよいのかを解説します。
ここで紹介する3つのポイントを押さえておけば、インターネット無料の賃貸物件を選ぶ際の判断材料になります。
回線方式を確認する(LAN配線方式かVDSL方式か)
インターネット無料の賃貸物件と一口に言っても、建物に引き込まれている回線方式によって速度には大きな差があります。
代表的な方式は、「LAN配線方式」と「VDSL方式」の2つです。
| LAN配線方式 | VDSL方式 | |
|---|---|---|
| 配線 | LANケーブル | 電話回線(メタル線) |
| 特徴 | 速度が出やすい | 速度が出にくい |
LAN配線方式は、各部屋までLANケーブルが引き込まれており、比較的安定した速度が出やすい方式です。
一方VDSL方式は、建物内の配線部分に古い電話回線(メタル線)を利用しているため、LAN配線方式に比べて速度が出にくい傾向があります。
不動産会社や管理会社に問い合わせれば、導入されている回線方式を教えてもらえるので、内見時や契約前に必ず確認しておきましょう。
設備の導入時期・最大速度を確認する
同じ回線方式であっても、設備の導入時期や提供されている最大速度によって、実際の通信品質には差があります。
特に、建物が築年数の古い物件の場合、ネット無料設備も導入から年数が経過しており、最大速度が現在の主流(1Gbpsなど)よりも低い可能性があります。
| 最大速度 | おすすめ度合 |
|---|---|
| 10Gbps | ★★★★ |
| 1Gbps | ★★★☆ |
| 320Mbps | ★★☆☆ |
| 100Mbps | ★☆☆☆ |
「いつ頃ネット無料サービスが導入されたか」「契約上の最大速度は何ギガか」を、不動産会社や管理会社に直接確認してください。
明確な回答が得られない場合は、設備が古いまま、または低速のプランのまま放置されている可能性も考慮しておいた方がよいでしょう。
個別契約への切り替えが可能か確認する
ネット無料の設備に不満があった場合、自分で別の回線業者と契約し直せるかどうかも、事前に確認しておきたいポイントです。
賃貸物件によっては、既存のインターネット無料とは別に、入居者が個別で光回線を引き込めるケースもあります。
一方で、個別契約をNGにしていたり、追加設備が物理的に導入できない場合もあるため、インターネット無料の設備に不満があっても、入居後に対処する手段がほぼなくなってしまいます。
契約前に「個別契約は可能か」を確認しておくことで、入居後の選択肢を確保できます。
インターネット無料の賃貸物件を選んでもいい人・避けた方がいい人
ここまで紹介した確認ポイントを踏まえると、インターネット無料の賃貸物件が向いているかどうかは、利用目的によって大きく変わります。
自分の使い方に当てはめながら、判断の参考にしてください。
検索や動画視聴が中心なら選んでもいい
普段のインターネット利用が、ウェブ検索やSNSの閲覧、動画視聴程度であれば、インターネット無料の賃貸物件でも大きな不満を感じにくいでしょう。
これらの用途であれば、多少速度が低下しても致命的な支障にはなりにくいためです。
特に、回線方式がLAN配線方式で、最大速度が1Gbps以上確保されている物件であれば、日常的な利用において快適さを実感できるケースがほとんどです。
ゲームや在宅ワークが多い人は慎重に選ぶ
一方で、オンラインゲームやビデオ会議、大容量データのアップロードなど、安定した速度を必要とする用途が多い人は注意が必要です。
これらの利用シーンでは、回線が混雑する時間帯の速度低下が大きなストレスにつながりやすくなります。
特に在宅ワークでZoomなどのビデオ通話を頻繁に使う場合、通信が不安定になると仕事に直接支障が出るため、契約前に回線方式や最大速度を入念に確認しておくことをおすすめします。
速度や安定性を重視する人は個別契約できる物件を選ぶ
「安定した速度がほしい」「在宅ワークやゲームで妥協したくない」という方は、インターネット無料にこだわらず、個別に光回線を契約できる賃貸物件を選ぶのも一つの方法です。
個別契約であれば、自分でプロバイダや回線を選べるため、混雑の影響を受けにくく、速度や安定性を重視した環境を整えられます。
すでにインターネット無料の物件に入居している場合でも、個別契約への切り替えが可能か、改めて確認してみる価値はあるでしょう。
インターネット無料の賃貸物件に関するよくある質問
ここまで紹介した内容に加えて、インターネット無料の賃貸物件について、よくある疑問をQ&A形式でまとめました。
契約前後の不安解消にお役立てください。
Wi-Fiルーターは自分で用意する必要がある?
近年は、Wi-Fiルーターが最初から備え付けられている物件が主流です。入居者が別途用意する必要がないケースがほとんどですが、契約前に念のため確認しておくと安心です。
家賃に通信費が上乗せされている?
多くの場合、回線の導入・維持費は家賃や共益費に含まれています。「無料」とはいえ、実質的には家賃の一部として負担しているのが実情です。
回線方式を教えてもらえない場合は?
担当者が把握していないこともあります。その場合は、管理会社を通じて回線業者に直接問い合わせてもらうのが確実です。それでも分からない場合は、内見時に実際の通信速度を計測してみるのも一つの方法です。
インターネット無料サービスが終了することはある?
可能性はあります。管理会社やオーナーの判断で、提供条件が変更されるケースもゼロではありません。契約書や重要事項説明書で、継続性に関する記載を確認しておくと安心です。
退去するとき、解約違約金はかかる?
入居者が回線業者と直接契約していないため、退去時の違約金は基本的に発生しません。ただし個別契約に切り替えている場合は、その契約内容を別途確認しましょう。
まとめ|インターネット無料の賃貸物件で失敗しないために
「インターネット無料」の賃貸物件は、確認すべきポイントを押さえておけば、過度に避ける必要はありません。
回線方式や最大速度、個別契約の可否を事前にチェックし、自分の利用目的に合っているかを見極めることが、失敗を防ぐ一番の近道です。
私自身、以前インターネット無料の物件に住んでいた際、回線の遅延に悩まされた経験があります。
速度や安定性をどうしても妥協したくない場合は、個別契約という選択肢もあるので、検討してみてください。
HIRO自宅で測定したNURO光の速度については、兄弟サイトのこちらの記事にまとめました。




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