ホームルーターって通信速度はどれくらいなの?
そんな疑問にお答えします。
モバイル回線を利用するホームルーターは、工事が不要ですぐに開通し、下りの速度も光回線と並ぶまでになってきました。
そのため、これまで自宅のネット回線といえば光回線一択でしたが、徐々にホームルーターを選択するユーザーも増えてきています。
参考:MM総研プレスリリース
しかし、いくら5Gに対応して速くなったといっても、本当にホームルーターは光回線の代わりを務めることができるでしょうか?
そこで通信会社に勤める筆者が、ホームルーター各社の通信速度を調査し、おすすめのホームルーターをご紹介していきます。
転勤族で光回線を契約できない人や、今すぐにネット回線を利用したい人であれば、ぜひ最後までお付き合いください。
ホームルーター各社の速度を比較
ホームルーターを選定する上で、決め手の1つとなる通信速度について比較していきます。
ホームルーター | 速度実測値 |
---|---|
ドコモhome5G | 下り:172.05Mbps 上り:19.09Mbps Ping:53.01ms |
UQ WiMAX | 下り:158.64Mbps 上り:25.48Mbps Ping:43.77ms |
ソフトバンクエアー | 下り:113.73Mbps 上り:11.0Mbps Ping:45.81ms |
Rakuten Turbo | 下り:91.49Mbps 上り:38.64Mbps Ping:53.24ms |
快適に利用できる速度の基準としては、実測値ベースで100Mbpsとなりますが、上位3社はその基準を超えています。
ただし、料金プランや提供エリア、スマホセット割などが異なるため、順位が高いホームルーターがベストな選択とも限りません。
個人的には、ドコモhome5GとWiMAX+5Gがおすすめですが、その他ホームルーターについても詳しく解説していきます。
1位:ドコモhome5G
提供会社 | NTTドコモ |
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端末 | HR02 |
無線LAN規格 | Wi-Fi6(11ax) |
速度実測値 | 下り:172.05Mbps 上り:19.09Mbps Ping:53.01ms |
端末代金 | 71,280円(実質無料) |
月額料金 | 4,950円 |
契約期間 | なし |
セット割 | ドコモ |
公式特典 | 端末代金実質無料 15,000pt |
ドコモhome5Gは、ドコモの5G/4G回線を利用した人気のホームルーターです。
下りの速度実測値が100Mbpsを維持しているため、動画視聴はもちろん、大容量のデータもあっという間にダウンロードできます。
実際に利用しているユーザーからの評判も上々で、ドコモhome5Gの1番のメリットは通信速度の速さにあると言っても良いでしょう。
良い評判 | 通信速度が速い 5Gエリアが広い 端末代が実質無料 |
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悪い評判 | 上りとPingが遅い 解約時のリスクが大きい 端末が届くのが遅い |
また、ドコモのスマホを利用していればセット割が適用されるので、1台あたり最大1,100円もお得になるのも嬉しいですよね。
通信速度の速さや安定性を重視し、ドコモのスマホを利用している人に、ドコモhome5Gがおすすめのホームルーターと言えます。
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2位:WiMAX+5G
提供会社 | KDDI |
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端末 | Speed Wi-Fi HOME 5G L13 |
無線LAN規格 | Wi-Fi6(11ax) |
速度実測値 | 下り:158.64Mbps 上り:25.48Mbps Ping:43.77ms |
端末代金 | 27,720円 |
月額料金 | 4,950円 |
契約期間 | 24ヶ月 |
セット割 | au UQモバイル |
公式特典 | 端末代金割引 月額料金割引 |
WiMAX+5Gは、WiMAXとauの5G/4G回線を利用した人気のホームルーターです。
ドコモhome5Gに次ぐ通信速度の速さで、動画視聴や大容量のデータダウンロードもストレスを感じることはないでしょう。
実際に利用しているユーザーからの評判も上々で、WiMAX+5Gは通信速度と料金のお手軽さでユーザーの支持を集めています。
良い評判 | 通信速度が速い 月額料金の割引期間がある 端末がすぐ届く |
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悪い評判 | 上りとPingが遅い 端末代が無料にならない 契約期間に縛りがある |
またWiMAX+5Gでは、auスマートバリューや自宅セット割も適用されるので、au・UQモバイルのユーザーにおすすめのホームルーターです。
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3位:ソフトバンクエアー
提供会社 | ソフトバンク |
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端末 | ターミナル5 |
無線LAN規格 | Wi-Fi6(11ax) |
速度実測値 | 下り:113.73Mbps 上り:11.0Mbps Ping:45.81ms |
端末代金 | 71,280円(実質無料) |
月額料金 | 5,368円 |
契約期間 | 36ヶ月 |
セット割 | ソフトバンク ワイモバイル |
公式特典 | 端末代金実質無料 月額料金割引 |
ソフトバンクエアーは、ソフトバンクの5G/4G回線を利用した人気のホームルーターです。
ただし上位2社と比べて不満の声も多く、利用エリアや時間帯によって、通信速度や安定性にストレスを感じる可能性があります。
良い評判 | 月額料金に割引がある キャンペーンが豊富 端末代が実質無料 |
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悪い評判 | 速度のバラつきが大きい 月額料金が高い 契約期間に縛りがある |
ソフトバンクエアー(端末はターミナル4)を実際に利用している友人に通信速度を測定してもらいましたが、時間帯によって速度のバラつきが非常に大きいことがわかりました。
時間帯 | Ping | 下り | 上り |
---|---|---|---|
朝 | 31.0ms | 133.95Mbps | 6.33Mbps |
夜 | 32.0ms | 9.07Mbps | 5.15Mbps |
朝 | 31.0ms | 131.86Mbps | 7.15Mbps |
夜 | 32.0ms | 20.38Mbps | 4.22Mbps |
朝 | 28.0ms | 120.69Mbps | 5.61Mbps |
5G対応のターミナル5になってからは速度のバラつきは改善されていますが、上位2社と比べてしまうと物足りなさを感じてしまいます。
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4位:Rakuten Turbo
提供会社 | 楽天モバイル |
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端末 | Rakuten Trubo 5G |
無線LAN規格 | Wi-Fi6(11ax) |
速度実測値 | 下り:91.49Mbps 上り:38.64Mbps Ping:53.24ms |
端末代金 | 41,580円 |
月額料金 | 4,840円 |
契約期間 | なし |
セット割 | なし |
公式特典 | 月額料金割引 20,000pt (楽天モバイルユーザー限定) |
Rakuten Turboは、楽天モバイルの5G/4G回線を利用した新しいホームルーターです。
ただし上位3社と比べると5G対応エリアは狭いため、通信速度の実測値が快適に利用できる目安である100Mbpsに達していません。
SNS上での評判・口コミも上位2社と比べると厳しい意見が多く、端末代41,580円に一切の割引が適用されないのもマイナスポイントです。
良い評判 | 月額料金が6ヶ月無料 楽天市場のポイントアップ 契約期間に縛りがない |
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悪い評判 | 通信速度がイマイチ 端末代に割引がない スマホセット割がない |
ただし楽天モバイルを利用していれば、20,000ポイントがもらえるため、6ヶ月無料のキャンペーンとあわせて10ヶ月間が無料になります。
ネットに繋がれば問題ないという楽天経済圏でポイントゲットを狙うなら、Rakuten Truboの利用もアリかもしれません。
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ホームルーターの平均速度と快適に利用できる速度
ホームルーターの平均速度と、快適に利用できる通信速度について解説していきます。
自分が使っているネット回線の通信速度がどれくらいなのかを調べたい人は、速度測定サイトにアクセスして実際に測定してみましょう。
ホームルーターの平均速度
ホームルーターではモバイル回線が利用されているため、通信速度の実測値は利用地域や電波環境によっても大きく異なります。
そのため、以下の平均速度はあくまでも基準値ではありますが、ダウンロードの速度が快適に利用できる基準の100Mbpsを超えています。
ダウンロード | 163.0Mbps |
---|---|
アップロード | 20.8Mbps |
Ping | 81.4ms |
平均速度の結果から、ウェブサイトの閲覧やネット動画の視聴であれば、ホームルーターでも問題なく対応できることがわかります。
ただし、アップロードの速度とPing値は非常に遅いため、テレワークやオンラインゲームにはあまり適していないと言えるでしょう。
コンテンツ別の快適に利用できる速度
次に、コンテンツ別に快適に利用できる通信速度の目安についてご紹介していきます。
コンテンツ | 推奨される通信速度 |
---|---|
メール・LINE | 1~2Mbps |
SNS・ウェブ閲覧 | 1~10Mbps |
ネット動画 | 10~20Mbps |
ビデオチャット | 10~30Mbps |
オンラインゲーム | 30~100Mbps |
ウェブ閲覧やネット動画では、20Mbpsの通信速度があれば快適に閲覧・視聴ができるため、ホームルーターでも十分対応できます。
しかし、上りの速度も重要になってくるテレワークやオンラインゲームでは、ホームルーターだと遅延や断線のリスクが高くなります。
FPSゲームが快適に利用できる速度
さらに、FPSのオンラインゲームでは応答速度を示すPing値の速さも重要になってきます。
Ping値 | 評価 |
---|---|
0~15ms | かなり速い |
16~30ms | 速い |
31~50ms | 普通 |
51~100ms | 遅い |
101ms以上 | かなり遅い |
ホームルーターの平均Ping値は80msと非常に遅いため、オンラインゲームを快適にプレイできる環境ではあるとは言えません。
そのため、FPSのオンラインゲームを快適にプレイしたいなら、オンラインゲームに特化したゲーミング回線の利用をおすすめします。
ホームルーターの速度が遅い場合の解決策
ホームルーターの速度実測値が、平均速度より明らかに遅い場合の解決策をご紹介します。
少しでもホームルーターの速度に違和感を感じたら、お試ししてみてください。
- すべての機器を再起動する
- 電波の入りやすい場所に設置する
- 5GHzのSSIDを接続する
- 4G接続に固定する
- 光回線を契約する
すべての機器を再起動する
ホームルーターの速度が遅い場合には、1度すべての機器を再起動してみましょう。
PCやスマホと同様にホームルーターも稼働させ続けていると、機器内部に不要なログが蓄積されてしまい通信速度に悪影響を及ぼします。
しかし、すべての機器を再起動することで内部の情報がリフレッシュされ、通信速度が改善されることも少なくありません。
ホームルーターの速度が遅いと感じたら、まずはもっともシンプルで効果的な方法である、すべての機器を1度再起動させてみましょう。
電波の入りやすい場所に設置する
ホームルーターの速度が遅い場合には、電波の入りやすい場所に端末を移動させましょう。
モバイル回線を利用するホームルーターでは電波状況によって通信速度が変わるため、端末本体を窓側に設置させることがおすすめです。
加えて、モバイル回線は壁や家電の影響を受けやすいので、ホームルーター付近には大型家電や電子レンジは置かないようにしてください。
ホームルーターの速度が遅いと感じたら、できるだけ窓側の障害物が少ない場所に、端末本体を移動させてみましょう。
5GHzのSSIDを接続する
ホームルーターの速度が遅い場合には、接続しているWi-FiのSSIDを確認してみましょう。
ホームルーターから発信されているWi-Fiには、周波数の異なる2つの電波が発信されており、接続するSSIDによって速度が異なります。
周波数 | 特徴 |
---|---|
2.4GHz | 電波が遠くまで届く 壁や家具の影響を受けづらい 通信速度が遅い 家電の影響を受けやすい |
5GHz | 通信速度が速い 家電の影響を受けづらい 電波が遠くまで届かない 壁や家具の影響を受けやすい |
基本的にPCやスマホとの接続は5GHzがおすすめで、5GHzの電波が届かない場合に2.4GHzと接続するようにしましょう。
もし2.4GHzのWi-Fiと接続していた場合は、接続するWi-Fiを5GHzに変更することで、通信速度が一気に改善するはずです。
4G接続に固定する
ご自宅の地域が5Gエリアの境界線ギリギリだった場合には、ホームルーターが受信する電波を4G回線に固定してみることもおすすめです。
受信する電波が5Gと4Gでコロコロ変わるエリアでは、ホームルーター内部で受信電波の切替処理が行われるため通信速度が遅くなります。
そのため、ホームルーターが受信する電波を4G回線に限定することで、通信速度の改善が見込めるというわけです。
ホームルーターの受信回線が頻繁に切り替わるようであれば、端末の設定メニューから通信モードを4G回線に固定して利用してみましょう。
光回線を契約する
上記4つの対策を実施してみても、ホームルーターの速度が遅い場合には、残念ながらそれ以上の対策はありません。
1度キャリアのサポートセンターに確認した後、それでも速度の改善に期待できなかった場合には、光回線の契約をおすすめします。
光回線であれば基地局から自宅までが有線で接続されているため、通信速度が安定し快適な通信環境を整えることができます。
快適に利用できる光回線のランキングについては、関連記事に詳細をまとめました。
よくある質問
ホームルーターの通信速度について、よくある質問をまとめました。
ホームルーターの最大通信速度と実測値が大きく異なる理由は何ですか?
公式サイトに示されている最大通信速度は、理想的な環境下で利用した場合の速度となります。
しかし実際に利用する環境では、障害物や電波の強度、回線の混雑状況などが関わるため、最大通信速度と実測値には大きな差が生じてしまいます。
複数の端末をホームルーターに接続すると、速度は遅くなりますか?
複数の端末をホームルーターに接続すると、通信帯域が分割されるため通信速度は遅くなる傾向があります。
特に、動画のストリーミング再生や大容量のデータダウンロードを同時に行うと、顕著に通信速度が低下します。
2.4GHzと5GHzに接続できますが、どっちと接続した方がいいですか?
基本的には、速度が速い5GHzのWi-Fiと接続することをおすすめします。
しかしながら、5GHzの電波が入りづらい場所で接続するなら、2.4GHzと接続した方が速度は安定します。
ホームルーターは使いすぎると、利用できる速度が制限されますか?
ホームルーターを使いすぎても、速度が制限されることはありません。
しかしながら、P2Pなどの違法ダウンロードを続けている場合には、速度が制限される場合があります。
速度が速いミリ波に対応しているホームルーターはありますか?
現在、ミリ波に対応したホームルーターはありません。すべてSub6の5Gに対応した機種となります。
まとめ
今やホームルーターでも下りの速度が光回線並みに速くなっており、ネット動画の視聴であれば快適に利用することができます。
ただし、モバイル回線を利用しているため、利用するエリアや時間帯によって大幅に通信速度が遅くなってしまう場合も・・。
そのため、通信速度の安定性でホームルーターを選ぶなら、ドコモhome5GかWiMAX+5Gの利用をおすすめします。
ホームルーター | 速度実測値 |
---|---|
ドコモhome5G | 下り:172.05Mbps 上り:19.09Mbps Ping:53.01ms |
UQ WiMAX | 下り:158.64Mbps 上り:25.48Mbps Ping:43.77ms |
ソフトバンクエアー | 下り:113.73Mbps 上り:11.0Mbps Ping:45.81ms |
Rakuten Turbo | 下り:91.49Mbps 上り:38.64Mbps Ping:53.24ms |
5G回線と光回線の違いや比較については、関連記事に詳しくまとめました。
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