・電力系光回線ってなに?
・NTTと比べて何が違うの?
そんな疑問にお答えします。
電力系光回線とは、西日本で提供されている電力会社の光ファイバーを利用した光回線です。

東日本の人には、あまり馴染みがない光回線ですね。
しかし電力系光回線だからと言って、NTTと使い方や接続方法は変わりません。
そこで本記事では、電力系光回線の特徴と注意点について、通信会社に勤める筆者がカンタンに解説していきます。
電力系光回線とは?


電力系光回線とは、電力会社が所有する光ファイバーを利用した光回線サービスです。
光ファイバーはNTTと異なりますが、使い方や接続方法に違いはありません。
そんな電力系光回線の特徴を説明していきます。
独自の光ファイバーで速度が速い
電力系光回線は、電力会社の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
NTTのフレッツ光とは完全に分離された光回線になるため、他社光回線で通信回線が混雑していても、電力系光回線のユーザーには何の影響もありません。



電力系光回線の専用道路が使えるイメージです。
そのため電力系光回線は通信速度も速く、光回線の速度ランキングでも上位を占めています。
光回線とプロバイダが一体型
電力系光回線はすべて、光回線とプロバイダがセットになっているのが特徴です。



わざわざプロバイダを選ぶ必要がないんですよね。
フレッツ光や光コラボは、光回線とプロバイダの提供会社が分かれています。
光回線とプロバイダが一緒の会社なので、障害の対応やメンテナンスもスムーズに行われ、もしものときの対応が早いのも特徴です。
au、UQモバイルのスマホ割が適用
電力系光回線は、auとUQモバイルのスマホ割が適用されます。
割引額はプランによって異なりますが、光回線とひかり電話をセットにすることで、毎月のスマホ代が割引されます。
スマホキャリア | 割引額 |
---|---|
au | 550〜1,100円 |
UQモバイル | 638~858円 |
スマホ割には、ひかり電話のオプション契約(550円/月)が必要です。
西日本で提供されている5つの電力系光回線


電力会社の光ファイバーを使う電力系光回線は、電気と同じように提供エリアが明確に区分けされています。
ここでは、各電力系光回線の提供エリアと提供会社について解説していきます。
コミュファ光(東海エリア)


サービス名 | コミュファ光 |
運営会社 | 中部テレコミュニケーション |
提供エリア | 愛知、岐阜、三重、静岡、長野 |
コミュファ光は、中部電力の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
提供エリアは中部電力の電力提供エリアと同じく、東海エリア+長野県となります。
1年目の利用料が安いことが特徴で、通信速度も速く、東海エリアで人気の光回線です。
eo光(関西エリア)


サービス名 | eo光 |
運営会社 | オプテージ |
提供エリア | 大阪、京都、兵庫、奈良、 滋賀、和歌山、福井 |
eo光は、関西電力の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
提供エリアは関西電力の電力提供エリアと同じく、関西エリア+福井県となります。



運営会社のオプテージは、格安SIMのmineo(マイネオ)が有名ですね。
戸建てタイプは1年目の料金が安く、通信速度も速いため、関西エリアで人気の光回線です。
メガ・エッグ光(中国エリア)


サービス名 | メガ・エッグ光 |
運営会社 | エネルギア・ コミュニケーションズ |
提供エリア | 広島、岡山、山口、島根、鳥取 |
メガ・エッグ光は、中国電力の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
提供エリアは中国電力の電力提供エリアと同じく、中国エリアに限定されています。
戸建て・マンションともに料金が安く、通信速度も速いため、中国エリアで人気の光回線です。
ピカラ光(四国エリア)


サービス名 | ピカラ光 |
運営会社 | STNet |
提供エリア | 香川、愛媛、徳島、高知 |
ピカラ光は、四国電力の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
提供エリアは四国電力の電力提供エリアと同じく、四国エリアに限定されています。
電気とセットで利用すれば光回線の最安値となるため、四国エリアで人気の光回線です。
BBIQ光(九州エリア)


サービス名 | BBIQ(ビビック)光 |
運営会社 | QTnet |
提供エリア | 福岡、長崎、佐賀、熊本 大分、宮崎、鹿児島 |
BBIQ(ビビック)光は、九州電力の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
提供エリアは九州電力の電力提供エリアと同じく、九州エリアに限定されています。
マンションタイプは、建物の契約数によって変動する特殊な料金体系のため、毎月利用料が変わるので注意が必要です。
電力系光回線を使う前に注意しておきたいこと


ここまで電力系光回線のメリットをお伝えしてきましたが、当然デメリットもあるので注意が必要です。
電力系光回線を利用するにあたって、注意しておきたいことを解説します。
提供エリアが限定されている
電力系光回線の提供エリアは、電力会社の電力提供エリアと同じです。
そのため、電力会社の電力提供エリアを飛び越えて利用することができません。



大阪に住んでいる人は、eo光しか使えません。
エリア外の引越しは違約金が発生
エリア限定の光回線となるため、引越しが多い人は注意が必要です。
電力系光回線はエリアを飛び越えて利用ができないため、エリア外に引越しする場合には強制的に解約となります。
2年もしくは3年契約の途中で引越しする場合には、解約違約金を支払う必要がでてきます。



転勤族のサラリーマンは、特に気をつけたいところです。
導入されているマンションが少ない
賃貸のマンション・アパートでは、NTTのマンションタイプが使われていることが多いです。
そのため電力系光回線を利用したくても、建物に電力系光回線の設備がなければ、マンションタイプを利用することができません。
大家さんから許可が取れれば、電力系光回線を利用することはできますが、その場合には戸建てタイプの契約となってしまいます。



マンションタイプより料金が高いので、毎月の負担も大きくなります。
まとめ
電力系光回線は、電力会社の光ファイバーを利用した光回線サービスです。
電気と同じく地域が明確に区分けされているため、住んでいる場所によって使える回線が異なります。
しかしどのエリアの電力系光回線も、独自の光ファイバーを使っているため、通信速度も速く品質も安定しています。



テレワークやオンラインゲームをするならおすすめです!
対象エリアにお住まいなら、電力系光回線も候補の1つに入れてみてはいかがでしょうか?
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