あなたの光回線が遅い原因とは?速度が改善するための5つの対策

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光回線が遅い原因

光回線なのに速度が遅い原因って何があるんですか?

そんな疑問にお答えします。

テレワークの機会や動画コンテンツが充実してきたことにより、これまで以上に通信速度が求められるようになりました。

しかし光回線なのに速度が遅く、満足していないユーザーも一定数いることは事実です。

特に夜間帯の時間には、光回線の利用者が増えるので、混雑しやすくなりますよ。

そこで本記事では、通信会社の筆者が光回線の速度が遅くなる原因と対策をまとめ、快適な通信環境を整える方法を解説していきます。

この記事がおすすめの人
  • 速度が遅くてイライラしている
  • もっと快適に光回線を利用したい
  • 光回線の速度の基準が知りたい

この記事で紹介する対策を実施すれば、コンテンツや時間帯を問わずに、光回線を快適に利用できるようになります。

本当に速い光回線を知りたい人は、関連記事もあわせてご確認ください。

目次

光回線なのに速度が遅い原因とは?

光回線が遅い原因とは?

光回線なのに速度が遅い原因には、自宅のネットワーク環境に問題があると考えられます。

どこか1つでも問題があればネットワーク全体に影響が出てしまうため、原因を取り除かない限りは速度の改善が見られません。

そこで考えられる速度が遅い原因をピックアップしますので、自宅のネットワーク環境と照らし合わせて確認してみてください。

通信速度の目安や基準について詳しく知りたい人は、こちらの関連記事もおすすめです。

原因①:Wi-Fiルーターが古い

一般的に利用されているWi-Fiルーターには、モバイル回線の4Gや5Gと同様に、販売された時期によって通信規格が定められています。

規格通称最大速度
IEEE802.11beWi-Fi730Gbps
IEEE802.11axWi-Fi69.6Gbps
IEEE802.11acWi-Fi56.9Gbps
IEEE802.11nWi-Fi4600Mbps
IEEE802.11g54Mbps
IEEE802.11b11Mbps
IEEE802.11a54Mbps
無線LAN規格

仮にお使いのWi-Fiルーターが古い場合には旧規格のサポートしかされないため、1Gbpsの光回線を利用した場合でも速度は遅くなります。

光回線が遅いと感じたら、1度利用しているWi-Fiルーターの規格を確認してみましょう。

型番で検索して、製品情報・スペックで確認できます。

原因②:接続するWi-Fiを間違えている

1台のWi-Fiルーターからは、2.4GHzと5GHzの2種類の周波数の電波が発信されています。

2つの周波数にはそれぞれにSSIDが設定されており、接続するSSIDによってはWi-Fi接続時の速度が遅くなる原因にも繋がります。

周波数特徴
2.4GHz電波が遠くまで届く
壁や家具の影響を受けづらい
通信速度が遅い
家電の影響を受けやすい
5GHz通信速度が速い
家電の影響を受けづらい
電波が遠くまで届かない
壁や家具の影響を受けやすい
周波数の違いと特徴

光回線が遅いと感じた場合には、1度接続しているWi-Fiの周波数を確認してみましょう。

SSIDは、Wi-Fiルーター本体のラベルに記載があります。

原因③:LANケーブルが古い

ONU(回線終端装置)とWi-Fiルーターを接続したり、有線接続をする場合に利用するLANケーブルについても注意が必要です。

Wi-Fiルーターと同様に、LANケーブルにも通信規格が定められており、カテゴリーによって最大通信速度と伝送帯域が異なっています。

カテゴリー最大速度伝送帯域
CAT840Gbps2000MHz
CAT710Gbps600MHz
CAT6A10Gbps500MHz
CAT61Gbps250MHz
CAT5e1Gbps100MHz
CAT5100Mbps100MHz
LANケーブルの規格

光回線の速度が遅い場合には、お使いのLANケーブルのカテゴリーを確認してみましょう。

カテゴリーは、LANケーブル本体に印字されています。

カテゴリーが印字されている場所

LANケーブルのカテゴリーが印字されている場所

原因④:パソコンやスマホが古い

Wi-FiルーターやLANケーブル同様に、パソコンやスマホにも通信規格が定められています。

Wi-Fiで利用している場合

Wi-Fi接続でパソコンやスマホを利用するなら、対応のWi-Fi規格を確認しておきましょう。

パソコンやスマホの型番から対応規格の確認ができます。

iPhoneの世代ごとに対応している、Wi-Fi規格をまとめておきます。

世代対応規格
iPhone1411ax(Wi-Fi6)
iPhone1311ax(Wi-Fi6)
iPhone1211ax(Wi-Fi6)
iPhone1111ax(Wi-Fi6)
iPhoneⅩ11ac(Wi-Fi5)
iPhone811ac(Wi-Fi5)
iPhone711ac(Wi-Fi5)
iPhoneの世代別、Wi-Fi(無線LAN)規格

有線接続で利用している場合

有線接続で利用しているなら、LANポートが対応している通信規格を確認してください。

1000BASE-T1Gbps対応
10GBASE-T10Gbps対応
有線LANの規格

LAN規格も各種スペックの有線規格で確認できます。

原因⑤:同時接続している台数が多い

家族全員で同時に光回線を利用している場合には、ONUやルーターにアクセスが集中するので、速度が遅い原因となります。

SNSやウェブサイトの閲覧程度であれば同時接続しても問題ありませんが、テレワークや動画視聴、ゲームの場合には注意が必要です。

洗濯機とお風呂を同時に利用すると、蛇口の水圧が弱くなるのと同じ原理ですね。

水道の原理と同じように、データ量が多いコンテンツを利用する時間帯が被っている場合は、通信速度も遅くなってしまいます。

原因⑥:セキュリティソフトが干渉し合っている

光回線なのに速度が遅い原因には、セキュリティソフトが干渉していることも考えられます。

例えば、すでにセキュリティソフトが入っているにも関わらず、別のセキュリティソフトを入れてしまうとお互いが干渉し合います。

セキュリティソフトが干渉し合うことで通信速度に影響が出てしまうため、利用するセキュリティソフトは1つに絞りましょう。

Windowsなら、PC→アプリでインストールしているソフトの確認ができます。

原因⑦:PPPoE(IPv4)で接続している

ここ最近、テレワークや動画コンテンツが充実してきたことにより、インターネットの利用者数は増加傾向にあります。

これは世界的に見てもインターネットの利用者数は増えてきており、通信接続に必要なIPアドレスも枯渇してしまいました。

IPv4のIPアドレスは43億個なので、世界人口をカバーし切れていないんです。

また従来のPPPoE接続では、ネットワーク終端装置を必ず通過するため、光回線の利用者数が増えれば回線混雑が起きやすくなります。

PPPoE接続のイメージ

PPPoE接続のイメージ

光回線なのに速度が遅いと感じたら、接続方式の確認をしておきましょう。

≫ 接続環境の確認はこちら

IPv4しか表示されていなかったら、PPPoE接続が利用されていることになります。

原因⑧:VDSL方式で供給されている

マンションで光回線の速度が遅い場合には、配線方式を確認してみましょう。

配線方式の確認は、インターネット用のケーブルをコンセントプレートのどこに挿しているかで判断することができます。

光コンセント光配線方式
LANジャックLAN配線方式
TELジャックVDSL方式

光コンセントとは?

光コンセント

光配線方式とLAN配線方式では、最大通信速度が1Gbpsで利用できますが、VDSL方式の場合には最大100Mbpsでしか通信ができません。

配線方式最大通信速度
光配線方式10Gbps
LAN配線方式1Gbps
VDSL方式100Mbps
配線方式と最大通信速度

※光配線方式は、10Gbpsを利用したときの最大通信速度

VDSL方式は光ファイバーが通せない、古い建物で運用されていることが多いです。

VDSL方式をもっと詳しく知りたい人は、こちらの関連記事もご確認ください。

原因⑨:プロバイダが輻輳している

最後に光回線なのに速度が遅い原因として、プロバイダが利用者数に耐え切れず、輻輳(パンク)していることが挙げられます。

例えるなら長期休暇の高速道路のように、料金所(プロバイダ)で車(通信)が詰まってしまい、長蛇の渋滞が起きている現象です。

総務省発表のインターネットにおけるトラヒックの集計結果を見ると、2016年頃から急激にトラヒック量が増加しています。

インターネットトラヒックの推移
引用:総務省「トラヒックの集計結果」

増え続けるトラフィックへの対策が遅れているプロバイダでは回線混雑が発生し、ユーザーに供給する光回線の速度も遅くなります。

インターネットのトラヒックは、今後ますます増加してくることが予想できます。

光回線が遅いときの対策とは?

光回線が遅いときの対策

光回線が遅いと、テレワークの仕事がはかどらない・動画の読み込み時間が長くなるなど、良いことはありません。

そこで、少しでも光回線の速度が速くなる対策を紹介していきます。

対策①:Wi-Fiルーターを新調する

Wi-Fiルーターの規格が古ければ、以下の規格に対応したものに新調しましょう。

光回線の速度推奨ルーター
1Gbps11ac(Wi-Fi5)対応ルーター
10Gbps11ax(Wi-Fi6)対応ルーター

利用している光回線の速度によって、Wi-Fiルーターに求められるスペックが異なります。

価格も全然違うので、1Gbpsの光回線だったら、1世代下の11acでも十分です。

Wi-Fiルーターの選び方について詳しく知りたい人は、こちらの関連記事でご確認ください。

対策②:5GHzのSSIDと接続する

Wi-Fiルーターの規格が問題なければ、5GHzのSSIDと接続するようにしてください。

実際に2.4GHzと5GHzのSSIDを使い分けて速度測定をしたところ、5GHzの方が約10倍も速度が速いことがわかりました。

周波数速度実測値
5GHz539.90Mbps
2.4GHz58.41Mbps
周波数別 通信速度の違い

2.4GHzから5GHzへの変更は、5GHzのSSIDを選び直すだけで、簡単に切替できます。

SSID周波数
〇〇〇〇-A
〇〇〇〇-5G
5GHz
〇〇〇〇-G
〇〇〇〇-2G
2.4GHz

Wi-Fiルーターの近くでネット接続するなら、5GHzが断然おすすめです!

Wi-FiルーターのSSIDについて詳しく知りたい人は、こちらの関連記事もご確認ください。

対策③:LANケーブルを新調する

LANケーブルのカテゴリーが古ければ、以下の規格のものに新調するのがおすすめです。

光回線の速度推奨ルーター
1GbpsCAT5eもしくはCAT6
10GbpsCAT6A以上

1GbpsであればCAT5e・CAT6で対応できますが、10GbpsであればCAT6Aは必須になります。

1Gbpsから10Gbpsに切り替える場合には、LANケーブルも買い替え必須です。

LANケーブルについて詳しく知りたい人は、関連記事もあわせて確認してください。

対策④:マンションだったら戸建てタイプを契約する

光回線が遅いときの対策は、マンションでも戸建てタイプの光回線を契約しましょう。

戸建てタイプで契約することで、建物内の共有設備を利用せず、直接光ファイバーがあなたの部屋まで引き込まれます。

光回線をあなた一人で専有できるので、建物内の利用者の影響は受けなくなります。

またVDSL方式や同軸ケーブルを利用しないため、確実に1Gbpsで光回線が提供されます。

ただし戸建てタイプで契約する前に、管理会社に許可を取っておく必要があります。

対策⑤:接続方式をIPv6に変更する

光回線が遅いときの対策5つ目は、接続方式をIPv6に変更しましょう。

接続方式をIPv6にすることで、通信の混雑を避けるルートを自動的に選び、渋滞に巻き込まれなくなります。

さらに従来のIPv4接続では、世界的な人口増によりIPアドレスも枯渇してきており、いずれは対策が必要になります。

総務省もIPv6の普及促進を表明しています。

IPv4とIPv6の速度の違いについては、こちらの記事に詳しくまとめました。

まとめ

光回線が遅い原因と対策をまとめました。

本記事のまとめ
  • 部屋のコンセントまで光回線でないと、1Gbpsは出せない
  • Wi-FiやLANケーブルの規格が古ければ、光回線の速度が落ちる
  • Wi-Fiに接続するときは、5GHz帯のSSIDを選択する
  • マンションタイプが遅いなら、戸建てタイプにも切り替えられる
  • 夜間帯などで混雑を避けるなら、接続方式をIPv6に変更する

光回線が遅いと思ったら、まずは測定サイトで実測値を調べてみましょう。

調べた結果が100Mbps以上であれば、対策の必要はありません。

100Mbps以下がずっと続くようであれば、本記事を参考にして原因を確認し、対策を打つことをおすすめします。

光回線を乗り換える前に、まずは機器やケーブルの確認をしてみてくださいね。

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